解体業の会社が新規で仕事をもらう方法とは?
2021.7.30 コラム
東京・高円寺を拠点に一都三県に渡って内装解体工事を行なっているアームレックスです。私たちが解体の仕事に取り組む時は、自社社員だけではなく複数の協力会社や個人事業主との“協業”によって現場ごとにチームを作って対応しており、さらに解体業として独立したい一人親方や職長への応援/支援も常日頃から積極的に行っています。
今回のコラムでは、解体業として独立した際の営業・案件獲得についてと、解体業として独立を考えた際に「常用」として身を立てていくのか、あるいは「請負」としてやっていくのか、どちらにするかを決める時のヒントとして、それぞれの特徴やメリットについてお話しさせていただきます。
解体業の営業・案件獲得の課題
新規案件の獲得が困難
解体業の会社が売上を上げるためには、社長が自分で現場に出ながら営業もかけ、新規案件を獲得する必要がありますが、これがすごく大変です。
営業をかける相手は日中働いていることがほとんどのため、現場作業の合間を縫って訪問する時間やタイミングを自分で調整しなくてはなりません。
例えば、既存顧客にルート営業をかけて少しずつ仕事をもらう方法もありますが、それだけでは利益が出にくいので事業拡大が難しいのが現実です。
自分を現場から抜いて1日2日でも営業に回れるようになれば楽になりますし、仕事の幅も広がります。
その壁を超えるまでは現場作業と営業活動を並行する日々が続くので、しんどいと感じる人が大半です。
営業、マーケティング人材の不足
新規案件獲得のためには営業やマーケティングが重要ですが、専門の人材を確保するまでには長い道のりが必要です。
解体業の会社として独立したてのうちは案件数が少ないうえに下請けの仕事が多く、利益が上がりにくいため従業員を雇う余裕がないことがほとんどだからです。雇用できても解体業に従事する専門スタッフを確保するのがやっとで、営業やマーケティングの人材までは手が回らないケースが少なくありません。
また、従業員を増やすためには自分で現場の仕事もしながら営業もかけ、採用活動も行う必要があります。
従業員が増えて自分の現場の仕事を任せられるようになれば採用活動に本腰を入れられるため、ようやく営業やマーケティング専門のスタッフも採用できるようになるでしょう。
「常用」とは?「請負」とは?何が違うの?
建設業ではクライアントとの契約において「常用」と「請負」という2つの仕事の受注方法があります。それぞれの特徴についてざっとおさらいしてみましょう。
まず、「常用」とは、ある仕事を決められた時間行ったら幾ら貰えるという受注方法のことで、時間に対して対価が発生する考え方です。比較的小さな仕事に対して採用されることが多いです。例えば工事の予算を立てる時に、一人工(いちにんく)12,000円/日などと計算することがありますが、これは一人の職人が一日働いたら12,000円という「常用」の考え方になります。
一方、「請負」とは、クライアントから依頼された仕事を全て完成させたら、幾ら貰えるという考え方に基づく受注方法のことです。比較的大きな仕事に対して採用されることが多いです。例えば、ある住宅一棟を完成させたら3,000万円貰えるといった契約になります。この「請負」契約においては、受注側の人件費・材料費・運搬費・交通費などの経費が全て「請負」の中に含まれています。
常用の仕事のもらい方は?
1、ツクリンク、助太刀などのマッチングサイトで探す
今や就活も婚活もネットで行う時代です。建設業の職探しも然り。インターネット上には建設業に従事するあらゆる人に向けて様々なサービスが存在しており、これらを活用することで効率よく「常用」の仕事を見つけることができるようになっています。
特に一人親方の場合は、どんなに腕が良かろうとまず仕事を探すところから始めないといけません。「ツクリンク」や「助太刀」など建設業の職人を募集しているマッチングサイトは複数あるので、自分に合ったサイトを見つけて積極的に活用しましょう。
建設業は結果が全てです。現場での態度、施工のスピード、クオリティそしてコミュニケーション能力など、一度現場に入ったら常に評価の目に晒されます。一人親方の場合は、とにかく場数を踏んで、複数の現場で認められるようになると、やがてコンスタントな依頼に繋がってきます。「常用」として仕事を絶やさないためにも、常に技術を磨き、現場で一目置かれる存在になるように意識しましょう。
2、建設会社のコーポレートサイト(HP)を探して連絡してみる
ほとんどの建設会社は自社のコーポレートサイトを持っています。そして、意外と知られてないことですが、サイト内には「職人募集」や「協力会社募集」などと書かれていることが多く、仕事に繋がる情報が多数掲載されています。
コーポレートサイトから応募をする人は志望度が高いと思われ好印象を与えます。マッチングサイトとの併用で是非トライしてみてください。
3、ビジネスマッチングコミュニティに入る
建設業に特化した異業種のマッチングコミュニティもあります。交流会や勉強会などを通じて人脈が広がり、経営者とも直接話をする機会も設けてもらえることもあります。入会に際しては会費がかかりますが、人と人との繋がりは仕事に多くの可能性をもたらすので、何らかのコミュニティに所属しておくことはおすすめです。
請負の仕事のもらい方は?
1、コーポレートサイト(HP)を探して連絡してみる
「請負」の仕事を受注することは、「常用」の仕事を受注するよりも少しだけハードルが上がるかもしれません。なぜなら、請負で仕事を任せることができるのは、一人親方のような個人事業主ではなく、何名かの職人が在籍している法人(会社)であることが一般的だからです。そして、「請負」ができる会社を探している解体工事会社はたくさんあり、条件さえ合えば成約となることが多いという現状もあります。常日頃から解体工事会社のHPをチェックし、一度面談をして関係を作っておくのも良いかもしれません。とはいえ、先方も忙しいので忘れられてしまう可能性もあります。面談の後にはちょくちょく電話やメールをすることも大事なことだと覚えておきましょう。そして、「請負」としていきなり受注するよりは、「常用」としての実績をつくった後に、「請負」へとステップアップすることが自然な流れです。焦らずに一つずつ経験を積み上げ、工事会社と信頼関係を構築していきましょう。
2、常用に強いメンツを送る
「請負」を主にやっている会社でも、臨機応変に「常用」と「請負」どちらの仕事にも対応しているところもあります。例えば10人ほどの会社であれば、5人請負、5人常用と分けて受注しているケースも多いです。その際に気をつけたいこととしては、職長クラスのメンバーを常用現場に送るということ。「常用」として立派に仕事をこなし、信頼を勝ち取ることができれば、やがて「請負」の仕事も任せてもらえるようになります。「常用」で対応する小規模の現場をきちんと収めることで、大きな現場も任せてもらえるようになるのです。
協力会社を見つける
弊社のような協力会社を見つけて、請負の仕事をもらう方法もあります。ただし、協力会社を見つけても最初から請負の仕事を任せてもらえるとは限りません。
アームレックスの場合、請負の仕事をお任せする際には「施工のクオリティが弊社と同じくらいあるか」を一つの基準にしています。
ほかにも、「挨拶がきちんとできるか」「書類の提出期限を守れるか」など基本的なことも大事なチェックポイントです。
請負の仕事はアームレックスとしてやっていただくため、失礼な態度やミスなどがあると弊社の評価に直接影響してしまいます。
仕事のクオリティに加えて信頼関係が重要になってくるので、協力会社から請負の仕事をもらうにはある程度の時間がかかると考えたほうが良いでしょう。
協力会社(協業する工事会社)を選ぶときに見るべきポイント
1、仕事の種類と自分の得意分野がマッチしているのか
協業する解体工事会社の専門がマンションなのか、飲食店なのか、構造は木造なのか、コンクリートなのか。その会社がどのような現場を専門としているのか事前に知ることも大事です。なぜなら自分にも得意分野やアピールポイントがあるはずなので、存分に能力を発揮できる現場を主としている会社と協業するべきです。自分がやれること/やれないことをはっきり伝えることで相手からの信頼を得ることができるので、相手の工事会社の業務内容を把握した上でコンタクトを取るようにしましょう。
2、HPをしっかり見る
ほとんどの工事会社は自社のコーポレートサイト(HP)を持っているので、自分が協業する予定のある工事会社のコーポレートサイトをしっかりと見ておくことも大事です。その会社の社長やスタッフの雰囲気を知ることで、当日現場に入る時の心構えができ、意思の疎通がスムーズになります。現場に入る前の面談などでも、会社に対して予備知識を持っていることで自身の印象がよくなります。コーポレートサイトがしっかりしているところは、社長が若く進歩的な考えを持っている傾向があるので、新しい職人との関係を構築することに対して積極的かもしれません。
3、仕事量があるのか
縁あって協業することになった工事会社が、安定して仕事を受注できるところなのか見極めるのも大事です。面談で「仕事は絶えずあるのですか?」と聞くのは良い印象を与えないので、実際に仕事が始まって他の職人からそれとなく聞くしかありません。しかし、雰囲気の良い会社、職人が生き生きと仕事をしている会社は、健全に経営が回っている可能性が高いです。まずは短期間の常用などで現場を共にし、自分の目で確かめてみましょう。
協力会社から選ばれるには?
1、アピールポイントを伝える
一口に解体職人と言っても、それぞれに得意分野があるかと思います。木造の解体が得意なのか、あるいはRC造の解体が得意なのか、職人によって強みやアピールポイントがきっとあるはずです。解体ならなんでもできますと言うよりも、何かに特化した専門性をアピールする方が相手の印象に残り、声をかけてもらう確率が高くなるかもしれません。
2、レスポンスを早く
建設工事の世界に限らず、仕事をする上で重要なのは対応の早さです。協業する上で工事会社が最も気にすることは、職人の対応力にあるかもしれません。迅速な連絡や的確な受け答えなどは、技術力とともに仕事を円滑に進める上で重要になってきます。職人と言えども、現場だけではなく時には事務的な作業も発生するので、これらも含めて総合的に“できる”のであれば、相手から選ばれる職人になるのではないでしょうか。
3、今後のビジョンを持つ
長期的なキャリアプランはありますか?目の前にやるべき仕事があって、毎日精力的に働いていたとしても、その状態が一生続くとは限りません。職人として今後どうしたいのか、将来的な展望はあるのか、意外と協業する工事会社は職人のキャリアプランについて関心を持っているものです。特にアームレックスは、成長に対して貪欲で大きな夢がある人を応援します。ビジョンを語ることを恐れずに、協業する工事会社に対して自分の将来について堂々と話してみましょう。
アームレックスの強み
1、案件数が多い
アームレックスは改修工事に伴う建築物の内装解体以外にも、特殊解体と呼ばれるエレベーターやエスカレーター、立体駐車場などの解体も得意としています。特殊解体を行うには高い技術力が必要であることから、数ある解体業者の中でも一部の業者しか請け負うことができません。私たちアームレックスはその数少ない一社であり、特殊解体の技術を持ち合わせていることで常に安定した仕事の受注が可能になっております。協業する協力会社や一人親方対して常に仕事を切らさないで出すことをお約束します。
2、技術を学べる
アームレックスでは人材育成に力を入れているので、「現場の状況を俯瞰し、何をするべきか判断するスキル」が確実に身につきます。昨今、建設業界では業者の単価が叩かれるケースが見受けられますが、弊社は安易な値下げや価格交渉は行わないように心がけています。
協力会社様と共に現場管理のスキルと施工技術を高め、質の良い工事を実現することで堂々と適正価格を提案します。期待以上のレベルの仕事を継続的に行うことによってお客様からの信頼を得ています。
アームレックスの社員である職人だけではなく、協力会社の職人の技術力も高いので、協業することにより多くの学びを得られる贅沢な環境です。
3、若く雰囲気がいい
アームレックスは“雰囲気の良い”会社です。まず、社員同士の距離が近く、意見や提案を遠慮なく出し合える社風があります。そして、不当に怒鳴ったり、必要以上に威圧的な態度をとったりするような親方・先輩職人は一人もいません。お互いに敬意を払い合い、そして認め合い、それぞれが職務を全うしています。このような雰囲気はアームレックスが創業時から一貫して守っているものであります。
社長の玉田の考えは“楽しく働ける現場であることが大事”というもの。解体の現場は円滑な人間関係があることによって職人のパフォーマンスと作業効率が上がるという考えです。
アームレックスが目指しているのは仕事のクオリティだけではなく、職人一人一人が楽しく主体的に働くことができる現場なので、そのような考えが会社の雰囲気に繋がっているのではないでしょうか。
4、レスポンスが早い
アームレックスでは、仕事の依頼や業務連絡など全てを事務所対応にしているので、どのような要件に関してもいつでも対応できるようになっています。事務所としての機能があるおかげで現場に出ている職人は心置きなく作業に集中でき、工事のクオリティーが保たれているのです。
アームレックスでは独立してまもない方の経営の相談にも乗ります!
アームレックスの強みは他社にはないサポート力で、独立まもない方のさまざまな相談にお答えしています!
例えば、先日兄弟で解体業をしており、先に独立したというお兄様からご相談いただきました。
独立したてで請求書の書き方も分からなかったことから、請求書の書き方はもちろん独立後にどうやって現場に入るのか、日報の書き方まですべてお教えしました。
その後、弟さんが働けるようになったので、「現場に入りたい」とご相談をいただき、現場もご紹介させていただきました。
なぜこのようなサポートをするかというと、後に従業員がもっと増えた際に、弊社も協力会社さんとして仕事をお任せできるため結果的にwin-winだからです。
アームレックスは協力会社様と共に成長していくことを目指しており、長期的な関係を築くことを大事にしています。
「どうやって仕事をとったら良いのか」「人を増やしたいんだけど…」など経営に関するお悩みにお答えできるので、独立したてで悩んでいる方はお気軽にご連絡ください。